sunday afternoon

それとともにもっと強い印象を持ったのは、深い悲しみのさなかでの、なにかすべてを削ぎ落としたあとの<明るさ>である。…この<明るさ>がホスピタリティの交感の底に漂っていなければならないのだと、つくづく思った。

                         (『「聴くこと」の力』より)

この一説を読んでいて、ハンパテ=バーの自伝に登場していた、うらぶれても気位だけは失わずに著者を出迎えた王族の男を思い浮かべた。ああ、いいなぁと思ったのは、ものだとか地位だとかが削ぎ落とされても微動だにしない<明るさ>、むしろそれらを笑うユーモアだった。

また、自分がとある村で受けていた歓待の意味をようやくにして了解できたように思う。蚊帳を土産にまた行こう。